【4.5歳児】保育園でどんな風に過ごしてるの?
このシリーズ最後は4.5歳児です。
年長児たちは保育園でどんな生活を送っているのでしょうか。
他の年齢の記事はこちらです。
対比人数
まずは対比人数です。
4歳児も5歳児も対比は同じになっていて、子ども30人に対し保育者1人です。
保育園によっては敷地面積が小さく、30人に入れる保育室を作るのが難しいなどの理由からそれぞれ15人というところも少なくありません。
その場合担任は一人ずつ割りふりますが、実際保育をするとなると対比上は2クラス合わせて30人にため、どちらかの担任が一人で見て、もう一人は人でが必要なクラスのヘルプに行くことも多いです。
ただ戸外活動はどの年齢でも子どもの人数に関わらず、大人が2人以上同行しないといけない為、保育者複数人での保育になります。
園によっては3歳児クラスも15人だった場合3クラス合同にし、保育者2名で散歩に行くこともあります。
あくまで対比上なので、子どもの様子や発達、配慮が必要な子がいるなどの様々な理由で保育者の人数は変動していきます。
外遊び
4.5歳児になると自分たちでどんどん遊びを展開していきます。
鬼ごっこをベースに自分たちが好きな物を組み合わせて、新しいルールを作ったり、落ち葉や木の枝を使ってごっこ遊びをしたりします。自分の思いを言葉にして相手に伝えたり、相手の思いを汲み取ることができるようになったりしているからこそ、楽しめる遊び方です。
しかし意見が衝突したり、危険な遊び方になったりすることも多いためそばで見守り、必要に応じて仲立ちに入っていきます。水分補給や衣服の調整はある程度自分で判断できますが、子どもによってはまだ声かけが必要なので個別の対応をしていきます。
また戸外活動では遊びだけでなく、交通ルールを身に付ける時間でもあります。特に5歳児は来年小学校に就学し、一人で登下校をすることもある為、意識して身に付けられるようにしていきます。
具体的には今まで習慣として行っていた信号や右左の確認などを、保育者からは言わず子どもたち発信でできるよう見守ります。
5歳児は保育園では一番年上でしっかりして見えますが、小学校では一番年下になります。頭では交通ルールを理解していても、話に夢中になっていたり、他のことに気を取られていたりすると確認を忘れてしまうことは多々あります。
繰り返し声をかけていくことで、自分で気が付く力を育んでいきます。
室内遊び
室内遊びでも戸外遊び同様に自分たちで遊びを発展させていきます。特に多いのが“ごっこ遊び”です。
実際に自分が体験したことを遊びに取り入れ、必要な道具は玩具だけでなく廃材などを利用して自分で作っていきます。その中でプラスチック素材にはどのペンなら絵が描けるか、思い浮かべた形に切るにはどうしたらいいかなど様々なことを考え、実験し習得していきます。
初めは思うようにいかずに、心が折れてしまうこともありますが、その際は保育者が自分で気が付けるようなきっかけを作ったり、子ども同士で教えあったりしながら人間関係も深まっていきます。
保育者が心がけることは、子どもたちそれぞれの遊びのスペースを確保したり、作り途中の物を取っておく場所を作ったりして継続して遊ぶ楽しさを感じられる環境を作ることです。
私が取り入れていたのは自分のマークや名前を書いた紙を一緒に置くことです。そうすることで他の子たちはそれを使って遊んではいけないことは目に見えてわかります。するとトラブルも減りますし、最後までやり遂げる達成感に繋がります。
廃材をたくさん持って帰ってきて置き場に困っている保護者の方も多いのではないでしょうか。
置くスペースや数を子どもと話し合って決め、それを超える物は写真を撮って捨てるなどすると子どもも納得がいくかもしれません。もし置き場に困っていたとしてもお子さんが作品を見せた時に「また作ったの」「もう置く場所ないよ」などとマイナスな発言をするのは、できる限り抑えてほしいです。
頑張って作った気持ちに共感してもらえると思っている子どもからしたら、そういう反応をされると傷つきますし、自信を失ってしまいます。まずは気持ちを受け止め、共感し捨てる・捨てないは家に帰って子どもと話し合って決めるのがいいと思います。
お昼寝
4歳になるとお昼寝をする子としない子と出てきます。
しかし他の年齢の記事の時にも言いましたが、基本は身体を休める時間として布団に横にはなります。
5歳児になると小学校就学前になる為、少しずつ午睡時間が減り最終的にはなくなります。ただ子どもによっては睡眠が必要な子もいる為、一人ひとりに合わせて変えていきます。
5歳児の午睡時間がなくなった後その時間は何をして過ごすかというと、室内遊びになることが多いです。
また隣の部屋では他のクラスの子が午睡している為、机上遊びなど比較的静かに過ごせる遊びをします。
この年齢になると寝かしつけは基本せず自分で入眠しますが、気持ちが高ぶり入眠が遅くなると目覚めが悪くその後の活動に支障が出るような子は寝かしつけをすることもあります。
そういった関わりを通して、自分で体調管理をする大切さを少しずつ身に付けていけるようにします。
食事
4歳児はお箸を積極的に利用するようになります。
友だちはできるのに自分はうまくできず、落ち込む姿もありますが、食事時だけでなく遊びの中でも手先を使う動きを取り入れていくことで少しずつ慣れていけるようにしていきます。
また肉や魚など比較的掴みやすい食材から始めることで成功体験を増やし、自信に繋げていきます。
お箸の進め方について紹介している記事はこちら
4.5歳児になると時間を意識して食べるということも始まります。ごちそうさまの時間を決め、食べ始める時に伝え、時計にも目印をつけることで子どもたちは時間内に食べ終わるように自分で調節します。
話に夢中になっていると終わらなかったり、他のことを考えていると手が止まっていたりすることなどに自分で気が付くようになります。早食いすることが目的ではない為、保育者の声掛けとしては「早く食べないと終わらないよ」ではなく「時計見てね」など子どもが気が付けるような言葉選びをするといいです。
食事の基本は“楽しく食べる”なので、そこを見失わないように関わることが大切です。
トイレ
4.5歳児になるとトイレはほぼ自立し、大人の手伝いを必要としなくなります。しかしその反面トイレ内で遊ぶような姿も多くでてきます。
自分が行きたいわけではないけど、友だちが行くから一緒に行くなんてこともよくあります。
トイレには扉や水道などぶつかると怪我に繋がりかねない環境があります。なんのために行くのかを定期的に子どもたちと考えることで、正しい利用方法を身に付けていけるようにします。
また「うんち」「おなら」などの言葉を面白がって使う様子も見られます。食育などと絡めながら身体の仕組みや便を出す大切さを伝えていくとよいのではないでしょうか。
まとめ
今回の記事はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は【保育士って子どもと遊ぶだけ?保育中のポイント教えます】ということで保育士向けの記事になっています。
よかったらまた遊びに来てください♪
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