子どもの怪我が全て防ぐべき?子どもの怪我や事故について

保育士におすすめ

子どもの怪我が全て防ぐべき?子どもの怪我や事故について

今回の記事では子どもの怪我や事故についてお話していきます。

前回の記事で“お預かりしたままの姿でお帰しする”というキーワードが出てきました。

言葉通りだと小さな傷1つでもつけないような印象を受けるかもしれませんが、正直それは難しいです。

子どもが怪我をする中で学ぶこともあるからです。

怪我のリスクと価値

子どもは遊びや日常生活の中で様々な発見、成長をしていきます。

天秤

例えば歩き始めの子は歩行がまだ不安定ですよね?

しかしこれを“転んだら危ないから”と常に抱っこしていたらどうなるでしょう。

子どもは自分で移動したい気持ちがなくなり、歩かずに大人を呼ぶようになるかもしれません。

怪我のリスクを気にしすぎて子どもの成長のきっかけをつぶしてしまうのではなく、ある程度は見守る勇気も大切です。ただし転倒した際に怪我に繋がるような物は除けておくのがいいです。

また転倒すると小さい子は頭が重いためどうしても顔回りに傷ができやすいです。しかしこれも繰り返すうちにだんだんと手がつけるようになり、顔回りの傷が減ります。

幼児クラスだったらどうでしょう。

例えば机の下にもぐって遊んでいたとします。「ぶつかると危ないよ」と声をかけても気にせず遊んでいます。

このような場合は一旦近くで見守ります。そして子どもが頭や身体をぶつけた場合「痛かったよね。だから机の下で遊ぶと危ないんだよ」と声をかけます。

机の形状にもよりますが、だいたい保育園で扱う机は角が丸くなっており、ぶつかったとしても大きな怪我には繋がらないと予測できるため、見守りました。

そうすることで子ども自身が実際に痛みを経験し、机の下で遊ぶと危ないという経験を得ます。大人もそうだと思いまずが、口で言われるより自分で実際に体験する方が説得力があるのではないでしょうか。

ポイントとしてはその行動をすることによって起こりうる“リスク”の方が大きいのか、それとも子どもが得る“価値”の方が大きいのかを考えて判断することです。

防げる怪我・防げない怪我

怪我や事故には保育士の関わり次第で防げるものと、そうでないものがあります。例をだしてみましょう。

絆創膏を貼っているところ

1歳児クラスです。おむつ替えをしたい子どもとトイレにいる自分(保育士)までの導線には玩具が散乱しています。またその子は呼ばれるといつも嬉しそうに走ってきてくれます。

そんな状況で保育士はトイレから「○○ちゃんオムツ替えよう」と声をかけました。その子は走ってトイレに向かいます。しかし散乱していた玩具につまずき転倒、口の中を切る怪我をしました。

これは防げる事故と防げない事故どっちだと思いますか?

正解は防げる事故です。もちろん様々な可能性があるので100%とは言えませんが、保育士のちょっとして工夫で防げた事故です。

具体的には

・散乱している玩具を片付けてから声をかける。

・お迎え時間が迫っているなど玩具を片付ける余裕がない場合はその子がいるところまで迎えに行き、一緒にトイレに向かう。

などの工夫をすれば、今回のような怪我は起きなかったと思います。

では防げない事故はどんなものでしょう。

以前保育園選びの記事で少し触れましたが、ニュースにもなっていた横断歩道で信号待ちをしていたところに車が突っ込んできた事故がありました。これは外遊びをなくす以外で防ぐ方法はないと思います。

信号も守ってますし、道路から離れた場所で、保育士が外側に立って待っていました。それだけ注意を払っていても急に車が突っ込んできたら誰にも止められません。

なので保育士が意識することは“防げる怪我・事故は防いでいく”ということです。

その為には前回の記事で書いたヒヤリハットや事故報告書を通して、園全体で共有し自分のクラスだとどのような形で起こりうるか考え対策することが重要です。

例えば先ほどの玩具につまずいて転倒して怪我ですが、幼児クラスの担任だった場合どのような予測や対策をしたらいいと思いますか?

・遊びに夢中になっているとどんどんコーナーが広がり、足の踏み場が無くなる。

・狭い場所を通って移動しようとし、バランスを崩す。

などが予測できます。

対策としては

・マットやパーテーションを使ってコーナー分けをすることで広がりすぎないようにする。

・コーナー数を絞り、一つひとつの場所を広く取る。

・トイレや入り口など人が通る場所は導線を確保し、安全に行き来ができるようにする。

などの対策が考えられます。

乳児クラスのことだから関係ない、ではなく同じ思いを子どもたちがしないようにどうしていくかを柔軟に考える姿勢が大切です。

まとめ

怪我や事故に対して不必要に神経質になる必要はありませんが、常に様々なことを予測しながら対策をし、子どもの安全を確保しながら楽しく関わっていってほしいと思います。

今回の記事がここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は子ども同士のトラブル!親がすべきことは?について書いていきます。

また遊びに来てくださいね♪

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