子ども同士のトラブル!親がすべきことは?

保護者におすすめ

子ども同士のトラブル!親がすべきことは?

今回の記事では保育園でよくある子ども同士のトラブルについてです。

お迎えに行ったら怪我をしていた、友だちとケンカをしたなど様々なことが起こりえます。

そんな時に親としてどんな対応をするのがいいのでしょうか。

家に帰ったら怪我を見つけた

まず保育園に預けている時間内で起きた怪我やトラブルは保育士が処置や仲立ちをし、お迎え時に経緯を保護者に説明します。

しかし一人の子に対し専属の保育士がいるわけではないので、どうしても100%気が付けるわけではありません。その為、家で起きた怪我などは小さい傷でも共有してもらえると朝はあったのか、登園後にできた傷なのかがわかる為混乱を防ぐことができます。

お迎え時に何も言われなかったが、家に帰ってお風呂に入れていたら傷を見つけた場合、どうしますか?

小さな傷だからとそのままにする。聞いていないと怒って保育園に電話する。

様々な人がいると思います。保育士目線からすると小さな傷でも教えてもらえると助かります。

なぜならどの状況で起こったのか分析したり、保育に関わっていた他の職員に確認したりするなどの対応ができるからです。

前回の記事でも書きましたが、小さな傷でも分析、改善することで次の怪我を防げるかもしれません。

必ずしも直接的な理由がわかるとは限りませんが、複数の職員に確認する中で例えば午前中はなかった、おやつの時にはあったなどの情報からある程度時間帯が絞れ、その時間に行っていた活動に危険な点がなかったのか、保育士の関わりは適切だったかなど何かしらの改善点が浮かんでくるはずです。

この流れが今後の保育にプラスに働くことがわかると思います。

なので小さな傷だから、これくらいで言うのは気が引けるからなどと思わずに、ぜひ聞いてみることをお勧めします。

よくある怪我(引っ掻き、叩く、擦りむき、噛みつく)

保育園でよく起こりうる怪我にどんなものがあるかご紹介します。

歯の模型

まず一番多いのは引っ掻き傷です。子どもの爪は薄く、かみそりのようなので少し当たっただけでも傷になることがあります。目がかゆくて自分でこすった時に小さなかすり傷ができることも。

しかし自分で作った傷だけではないのが現状です。

特に0歳児~2歳児の子どもはまだ言葉で気持ちを十分に表現することが難しく、行動で表現することが多いです。友だちが好きだからくっつこうとしたり、欲しい玩具があるから取ろうとしたりと理由は様々ですが、そのような関わりの中で手が相手の子にあたることは多々あります。

またその中で手が当たるだけではなく、叩いたり、噛みついたりといった行動が多いのもこの時期です。

特に噛みつきに関しては、驚かれる保護者の方もいるかもしれません。

噛みつきにも様々な理由があります。

例えば0歳児だと

・歯が生えてきてかゆくて噛む

・目の前に手があり気になったから口に入れ、噛む

・友だちの口が開いていたから指を入れてみたら、噛まれた。

など前後になにかやり取りがあったというよりも、目の前の出来事に対し衝動的に起こることが多いです。

1歳児だと

・お気に入りの場所や玩具を取られて嫌だったから噛む

・目の前に手があったから、気になり噛む

など、少しずつ自分の感情を表す手段として噛む行為が出てくるようになります。

2歳児は

・自分の気持ちをうまく表現できず、むしゃくしゃして噛む

・自分の力を誇示しようとして噛む

などまた1歳児とは少し変化していきます。

まだまだ本能で行動することが多いこの時期です。

また上記の理由以外でどの年齢でもあるのが、精神的なストレスです。

例えば引っ越しをして環境が変わった、親の仕事が忙しい時期、進級して保育室や担任が変わったなど些細な変化でも子どもにとっては慣れるまで少なからずストレスに感じることがあります。

そういった少しバランスの崩れた気持ちを持て余し、発散しようとする場合もあるのです。

不思議なもので子どもの中で“この子には勝てない”と思う相手には噛みついたり、叩いたりしない傾向があります。

その為同じ子が噛まれやすいという状況もできやすいのが現状です。

その子の保護者からしたら、なんでうちの子ばっかりと感じると思います。もし噛みつきが続いた場合はどのような状況で起きているのか、今後の対策はどのようにしていくのかを確認することをお勧めします。

もし毎回全く違う状況で予測が難しい場合は様子をみるしかありませんが、毎回似たような状況で起きているのであれば、園側がきちんと対策を立て、実行する義務があります。

対策として提示された内容はしっかり覚えておき、次回起きた時に同じ対策を提示してきた場合は別の対策を考えてもらえるように伝えてみてください。

子ども自身はすぐに変化するのは難しいため、保育士の工夫で防いでいくしかありません。

自分の子が怪我をさせていた

園の方針にもよりますが噛みつきや引っ掻きなどをした側の子の保護者には、伝えないことが多いです。

理由としては園で起きた出来事は園の責任だからです。

しかし保護者からしたら言ってほしかった。と思うかもしれません。噛みつき自体は成長過程としてあることなので、過度に気にしすぎる必要はありませんがあまりにも続いたり、先ほどの項目でも触れたように精神的な理由からくる行動であったりするような場合は個人面談時や、タイミングが合わなければお迎え時などにお伝えすることもあります。

怪我をした側の保護者は相手の親に怒りの感情を持つこともあります。

中には「一緒に遊ばせないでほしい」という人も。でも理解してほしいのはどの保護者も我が子が誰かを傷つけて嬉しい人はいないのということです。

自分の子が噛みつきをしているとわかっても、今すぐに言葉で伝えられるうようにはなりません。

その子もうまく表現する方法を模索している最中です。なので相手の保護者や子どもに矛先を向けず、その瞬間同じ空間にいて、可能な限り防げる環境を作れる保育園に頼ってください。

すぐに状況が変わらず納得がいかないことがあるかもしれませんが、保育園側が様々な対策を試してくれている場合は信じて待ってみてください。

家での関わり

怪我や事故があった時、ケンカになった時などに保育者から状況の説明があると思います。

子どもを抱っこする大人

特に年齢が上がると手が出ることが減る分、言葉でのケンカが増えます。

その際に話し合いは終わっているのか、子ども同士は納得しているのかをぜひ確認してみてください。

それによって家庭での関わりが変わってくるからです。

もし話し合いが終わっていなかったり、納得していなかったりした時は家庭でも状況を確認し、本人が取った行動の理由を聞いてみてください。その際相手の子の言動は憶測で決めない方がいいです。

時間が経つことによって冷静に気持ちを整理できたり、本人の中で“こうしたらよかったかもしれない”別の選択肢が出きたりしてくるかもしれません。そうしたら“それもいいかもしれないね”と気持ちを受け止め、共感することが大切です。

もし気持ちが落ち着かない場合は本人が嫌だったことなどその時の気持ちを受け止め、共感してください。そうすることで子どもにとって保護者はいつでも自分の思いを受け止めてくれる、安心できる存在になるのです。

逆に気を付けて欲しいのは保護者が思い描くストーリーに誘導することです。

実際にあった例として、家ではお利口で繊細、園では威張ったり他の子に強く出たりする一面のある5歳のAくんがいました。

ある日室内遊びをしていた際にブロックを床に並べて好きなキャラクターを作っているBちゃんがいました。

Aくんも近くで同じ種類のブロックを使って遊んでいました。

Aくんがトイレに行って戻ってくると「さっきまでここにあった赤色のブロックがなくなってる」と怒り出しました。AくんはすぐにBちゃんを疑い、強い口調で怒ります。Bちゃんは取ってないと泣き出してしまいました。

保育者が仲立ちに入り、Aくんがトイレに行っている間にBちゃんは動いていなかったことを伝えました。するとAくんはバツが悪そうな表情をした少しあとに「トイレの個室の下から覗いたらBちゃんが取っているのが見えた」と言い出しました。

しかしBちゃんが遊んでいた場所はトイレから見える位置ではありませんでした。そのことを伝えて上で保育者はAくんに“本当に見えたのか”を聞きました。すると小さな声で“見てない”と答えたのです。

Bちゃんの話を聞かず一方的に怒ったこと、嘘をついたことはよくなかったことを伝え、Bちゃんに謝りBちゃんも納得した為、問題は解決しました。そして結局ないと騒いでいた赤色のブロックは自分でトイレの前まで持っていい、床に置いていたのを忘れていただけでした。

Aくんのお迎え時一連の流れを説明し、解決していることも伝えました。

しかしAくんの保護者は家でのお利口なAくんしか信じていない為、“うちの子が勘違いして怒ったり、嘘をつくわけない”と思い込み、本当はこうだったんじゃないかと別のストーリーを作り上げてしまったのです。

そのストーリーは“トイレに行く前にAくんがBちゃんに赤色のブロックを貸してといいに行ったが貸してもらえず悲しかった、だからAちゃんが取ったことにした”というものです。あくまで自分の子発信ではなく、先にBちゃんが嫌なことをしたということにしたかったようです。

そしてAくんに対し「本当はこうだったんじゃないの?だからこうしたんだよね?」と何度も聞きます。Aくんはもう解決していることを何度も聞かれ、めんどくさくなり最終的には「うん」と答えました。そして翌日に“本当はこうだったんです”よく見てあげてくださいと保育士に言いに来られました。

その時Aくんはとてもバツが悪そうな表情をしていて、ありのままを受け止めてもらえない状況に胸が痛くなりました。

これは子どもの気持ちを受け止めても、寄り添ってもいません。親のエゴの押し付けです。

保育士から解決していますと言われ、子ども自身も気にしていない時は、子どもから話してきたら聞くくらいのスタンスがおすすめです。

どうしても気になる場合は「今日こんなことがあったの?」と聞き、子どもが話し出せば受け止め、共感する。話したがらなければ、話したくなったら教えてね。と子どものペースに合わせてあげてください。

保護者の方も特に第一子だと初めての子育てで、毎日手探りだと思います。

大人も子どもも一人ひとり違うので“これが正解”というものがなく、焦ったり不安になることもあるかもしれませんが、今目の前の子どものありのままの姿を受け止め、共感するだけで十分です。

あまり気負いしすぎず、“こういうこともあるよね”と適度に受け流しながら今を楽しんでください。

今回の記事はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は子どもが嘘をついたら怒るべき?おすすめの対応方法についてお伝えしていきます。

またぜひ遊びに来てくださいね♪

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