保育士って子どもと遊ぶだけ?保育中のポイント教えます

保育士におすすめ

保育士って子どもと遊ぶだけ?保育中のポイント教えます

今回は保育士向けの記事として、保育中のポイントについて書いていこうと思います。

保育士をしているというと「子どもと遊ぶだけでお金もらえていいよね」なんて言う人もいます。

実際はどうでしょうか。保育中にどんな関わりをするのか、“遊ぶだけ”ではないということをお伝えしていきます。

これから保育士を目指している人、実際に働き始めている人、後輩に教える立場の人など様々な人が改めて保育士の関わり方を見直すきっかけになるとうれしいです。

まずは観察

まず保育の中で一番大切なことは“観察”です。

観察する親子

観察することで子ども一人ひとりの発達や興味を知ることができます。よく観察するとそれぞれの個性がよくわかると思います。例えば泣いている子がいたらどのように関わりますか?

抱っこをする?泣いている理由を聞く?他の遊びに誘う?

“泣いている”という状況でも子どもそれぞれでしてほしい関わりは変わってきます。

スキンシップで落ち着く子もいれば、自分で泣き止むまでそっとして欲しい子、切り替えるきっかけを作ってほしい子。観察することでその子がどんな関わりをしてほしいか考えることが大切です。

そして難しいのは、同じ子でも毎回その関わりがうまくいくとは限らないことです。その時の状況や気持ちによって同じ関わりをしても泣き止まないことがあります。その時は諦めず、他の関わりを試してみてください。

他の子への効果的な関わりをしてみてもいいですし、とにかくその時に子どもに響く何かを探します。

もちろん見つからないこともありますが、何度も試行錯誤していくうちに自分の中の引き出しが増えていきます。

ヒヤリ・ハットで分析・予測をしてみよう

保育の中で大切なことの一つに“ヒヤリハット”があります。

なにかを分析しているところ

ヒヤリハットとは保育の中で「ヒヤッとしたり、ハッとした」ことを指します。

これは保育業界だけでなく、他の職業でも聞いたことがあるのではないでしょうか。

なぜこの“ヒヤリハット”が保育の中で大切かというと、ヒヤリハットに気が付き、共有・分析をすることで予測をたて、事故や怪我を防ぐことに繋がるからです。

子どもの事故や怪我についての記事はこちら

具体例を出してみます。

2歳児クラスのAちゃんが階段を下りていた際に最後の段差をジャンプした。

この事例で考えられるヒヤリハットは

・着地に失敗し怪我をする危険がある

・他の子に接触し転落する危険がある

などが挙げられます。

次に分析です。なぜAちゃんは階段をジャンプしたのか。

・高いところから飛んでみたかった

・次の活動が楽しみで早く行きたかった

などの理由が考えられます。もちろんこれはその子の性格や普段の行動、本人に聞いたりしながら分析します。

次は予測です。今回のヒヤリハットの後起こりうることは何か。

・他の子が興味を持って真似しようとする

・飛べた成功体験から次はもっと高い段差から飛び降りようとする

などが考えられます。

では今考えた予測を防ぐにはどうしたらいでしょうか。

分析や予測から言えることは“運動欲求が満たされていない”ということです。

2歳児は走る登る、跳ぶなどの運動機能が発達し、身体を動かしたい時期です。自分がどこまでできるのか試したくなる子どもたちの気持ちを受け止め、活動の中にその欲求を満たせる物を取り入れていく必要があります。

跳び箱の上に立ってマットに向かって飛ぶなど安全な環境の中で、のびのびと身体を動かせる環境を考えるのが保育士の仕事です。

また階段は遊ぶところではないことを伝え、なぜ飛び降りると危険なのか完結にわかりやすく伝えていくことも大切です。また1回伝えるだけでは身に付かないので、階段を下りるたびに約束事項として確認することをお勧めします。

ヒヤリハットは多いに越したことはありません。それだけ危機管理ができているということですし、ささいなことだからとそのままにしておくと大きな事故になりかねません。

私が保育園で働いていた時は“毎月誰よりも多くヒヤリハットを出す”ということを自分の目標として立てていました。

ぜひ一度意識して取り組んでみてほしいです。

共有は積極的に

次は共有するということについてです。

会議をする大人たち

保育園によっては朝礼や昼礼があるのではないでしょうか。

そこでぜひ必要なヒヤリハットや事故報告を積極的に共有する時間を作ってほしいです。

なぜなら他のクラスで起こったことは、自分のクラスでも起こることがあるから。また合同保育や土曜保育などでそのクラスの子を見ることがあるからです。

先ほどの階段の事例で言うと、飛んだヒヤリを知らずに他のクラスの保育士がその子と階段を下りていた際に予測でも上がっていた、“もっと高い段から飛び降りる”を実行したとします。

前回は低い段だったから怪我にはなりませんでしたが、今回は高い段だったため、着地時に足を挫いてしましました。

前回はヒヤリハットで収まっていた行動が分析や予測を共有しなかったために事故に繋がってしまうのです。

次回の記事で詳しく解説しますが、事故には防げる事故と防げない事故があります。

今回の事例は限りなく“防げる事故”です。保育士同士の共有がきちんと行われていて、分析や予測を元に保育士が関わりを変えていれば足を挫かずに済んだ可能性が高いのです。

保育の仕事は大前提に大切な子どもの命を守ることが最優先です。

“お預かりしたままの姿でお帰しする”ことは簡単なようで簡単ではありません。一人が気を付けているだけではこれは達成できないのです。保育園で働くには保育士同士の連携がとても重要になっていきます。

遊ぶためにやる事がたくさん

ここまで読むと常に危険を考えて張り詰めた中で子どもを見なくてはいけないと感じた人もいるかもしれません。

ボールで遊ぶ子どもたち

正直私は子どもがいる場で気を緩めることはありませんでした。でもだからといって張り詰めているわけではありません。子どもが安全に過ごしながら様々な経験をするにはどんな工夫が必要かを考え、事前準備を行うことで楽しい時間はたくさん作ることができます。

その為には指導計画がとても重要になります。

後日詳しい記事を書きますが、保育の仕事は常にPDCAサイクルが大切です。なぜなら子どもたちは日々成長していくからです。

指導計画についての詳しい記事はこちら

毎日同じ関わりをしているのと子どもの成長に合わせて関わりを変えるのでは大きな違いが生まれます。

たくさんのことを吸収し、これから生きていくための基盤作りをしている子どもたちの身近で関わる保育士は影響を与えないわけがないのです。少しでもいい影響を与えられるように子どもたちのために試行錯誤していきましょう。

まとめ

今回の記事はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は子どもの怪我は全て防ぐべき?怪我や事故について詳しくお伝えしていきます。

ご興味のある方はぜひ見に来てください♪

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