行事の計画って難しい?
みなさんの園は行事はどのように計画し、実行しますか?
月ごとに担当の保育士を2.3人割り振り、進めていく園が多いのではないでしょうか。
今回の記事では行事の計画から実行までの流れについてお伝えしていきます。
行事担当を任されたらやるべきこと
まず自分の担当行事がわかったら、過去の資料を確認しましょう。
前担当がどこまで記録を残しているかによりますが、準備に必要な物、制作物などある程度の情報を知ることができると思います。
そうしたら逆算し、いつ頃から準備を始めたらいいか考えます。リーダーである人がある程度日程を絞ったら、一緒に組む後輩に共有するとスムーズだと思います。
そして大切なことが、早い段階で主任や園長とすり合わせをすることです。
進めてから報告や相談をすると修正が入った時にモチベーションが落ちますし、時間ももったいないです。
最初の話し合いの際に主任か園長に同席してもらい、その行事のねらいをすり合わせていきましょう。その際はノープランで参加せず、担当側からも大まかな枠組みは提案できるようにしておくことをおすすめします。
一回目のすり合わせが終わったら、やることを書きだし担当間で割り振っていきます。そしてそれぞれの内容に期限を設け、カレンダーに書き出して、事務所など見える場所に掲示していきます。
なぜ掲示するかというと他の保育士が手が空いている際に、カレンダーを見て手伝えることがあれば協力することができるからです。
担当だからといって全てをやらなくてはいけないわけではありません。
やることを決め、スケジュールを立てたら他の保育士たちにも業務を振り、園全体で行事を盛り上げられるよう指揮をとるのが担当の役割です。
スケジュールを立てる際に気を付けたいのが、子どもが関わることは早めにおろしていくことです。
例えば夏祭りの担当だったとします。みんなで踊る盆踊りの曲を事前に決めていたが、保育士への振つけの共有が当日の2週間前になってしまった。
こうなると2週間の間で各担任たちは子どもたちに振り付けを教えなければいけなくなります。焦りながら教える盆踊りは楽しいでしょうか。夏祭りのねらいが“夏ならではの行事に触れ、雰囲気を楽しむ”だった場合、これは適切な関わりでしょうか。
ねらいややることを早い段階で明確にし、逆算して適切なスケジュールを立てることが重要なのです。
園全体で協力する
スケジュール管理は一人でやるのは大変です。行事担当は基本複数人いると思いますので、協力することが不可欠です。
お互い割り振っている業務がどこまで進んでいるかなど定期的に確認し合う時間を作ることをおすすめします。
運動会や夏祭りなど大きい行事の担当になると残業することもあるかもしれません。その際に自分の分担ではないからと、同じ係の人が残業しているのに何も言わずに帰るのはどうでしょうか。
「何か手伝いますか?」の一言があるかどうかで、雰囲気は変わります。
“頼まれていないから”などと思わず、一言声を掛けてみてください。もちろん様々な理由で残業できないこともあると思います。その際は「今日は○○で残れないけど、明日は時間あるから手伝えるよ」などと声を掛けるといいでしょう。
またこれは担当だけでなく園全体で行事は作っていくものなので、担当外の保育士も声を掛けられるととてもいいと思います。
私が現役時代リーダー層はそれができていましたが、後輩たちは何も言わずに定時にどんどん帰っていく様子を見て園の今後が不安になりました。
“先輩が帰るまで帰るな”とか“残業するのが当たり前”などと言いたいのではなく、そこに“気遣い”があるかどうかです。
保育士という仕事は一人では成り立ちません。協力が不可欠です。
協力してもらう前に、自分が率先して協力することを意識してみてください。
子どもや保護者が絡む物は何重にもチェックする
行事で注意したいのが子どもや保護者に渡す物を忘れたり、段取りミスをしたりなど直接子どもや保護者が関わることでのミスです。
私が実際に行事担当をしていた際に起きたミスをお伝えします。
運動会の担当を3人でしていました。私はPC関係が得意だったので、配布物やプログラム、CDの編集などを担当していました。
他の2人には製作物をお願いしていて、運動会のメダルを子どもの写真入りで手作りしてもらいました。
数も2人に確認してもらっていましたが、当日子どもに渡す場面で2人分ないことが判明しました。写真の印刷は私がしていた為、作り忘れはなく作った後の紛失でした。
そのお子さんは入園して2か月ほどで、信頼関係を築いていっている段階での今回のできごとで、とてもショックだったと思います。
しかし担当していた2人はことの重大さに気が付いておらず、「なんでだろうね、園で数えた時はあったのにね」と軽く話していました。
運動会が午前中で終わり、保育園に戻り次第すぐにメダルを作り直しました。保護者は次に登園する時でいいと言っていましたが、他の子たちは当日にメダルをもらっていましたし、その様子も見ていました。
“運動会頑張ったね”というメダルなのに当日に渡せないなんて申し訳なく、電話をして了承を得て届けにいくことにしました。
誰にでもミスはあります。でも子どもが楽しみにしていたメダルを忘れるなんて、あってはならなかったことだと思っています。
この件に関しては私自身にもチェックを任せてしまったという落ち度があり、とても反省した出来事でした。
この出来事を生かし、次年度以降の行事では数や名前のチェックはリーダー層も入り、徹底するようになりました。
段取りミスもそうですが、ちょっとしたミスが大事な子どもを傷つけたり、保護者との信頼関係を壊したりします。園全体で責任感を持って行事に取り組むことが大切です。
アンケートを実施、反省会も行う
指導計画の記事でも書きましたがPDCAサイクルは行事でも大切です。
職員間の反省だけでなく、保護者にもアンケートを実施することで違う目線で評価することができます。
また保護者アンケートは集計を取り、保護者にも開示していくことでどんどん意見が言いやすい関係になっていきます。
様々な目線から評価を行い、改善点を出すことで次回の行事がさらによりよりものに変わっていきます。
同じ反省が上がらない為にも、きちんと記録に残すようにしていきましょう。
まとめ
私は現役時代保育雑誌を参考に行事の装飾や衣装を作っていました。
運動会等1つの行事に特化した保育雑誌もあるので、ご紹介します。
PriPri(プリプリ) 2022年8月号
0-5歳児 運動会種目集 ワクワク大成功101アイデア 新装版 (Gakken保育Books)
型紙つき 0~5歳児 発表会コスチューム155 2015年 10 月号 [雑誌]: 月刊保育とカリキュラム 増刊
画像だけでなく作り方まで細かく載っているので、ぜひ参考にしてみてください。
今回の記事はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は何が正解?運動会や発表会等での保護者の服装についてお伝えします。
ぜひ遊びに来てくださいね♪
コメント